建築設計という業務は大きく次の3つの段階があります。
1.基本設計
住宅に限らずですが、なんでも物を作るとき、まず構想を立てます。それを具体的なかたちにし、
意図した建物をつくるよう施工者に依頼するために設計図を作成します。
その第一歩が基本設計です。
オーナー様の要望や敷地の地域性、形状に基き法的規制を考慮しながら図面を完成し
どういう建物を造るのかを提案しオーナー様とアイデアを共有する段階です。
※基本設計時に検討すること
・パースや3Dソフト、模型などを使ってボリュウムの把握と検討。
・道路、隣地からの視線状況、敷地からの眺望の確認。
・気になるところは実寸で位置など確認する。
写真1:玄関内延べ段の原寸作成(デザインと歩きやすさの検討)
写真2:実際の延べ段施工完了
2.実施設計
建築基準法を初めとする様々な法的要素を解決し、実際に工事で使える図面を完成させます。
この段階でもオーナー様と様々な打ち合わせが必要です。 また、往々にして基本設計段階まで
立ち戻り検討が必要なこともあります。そうやって図面完成後、施工業者の選定、見積もり工事
金額の精査、価格調整、仕上、設備等の仕様、工事工程など確認の後、工事契約となります。
3.施工監理
いよいよ工事になります。この段階で私たち設計者は、オーナー様、施工者と協議を重ねて
実際の建物を図面どおり、意図したとおりに完成させるのが仕事です。
※工事が始まっても検討することがあります。
・敷地内の建物位置の決定。建屋の窓位置、高さが隣家とどのような位置になるのかを再確認。
窓位置は、屋内からの景観や外からの視線など確認しながら変更することがあります。(下写真参照)
・外構の植栽などは現地にて植樹位置や高さなどを変更することがあります。
写真3:和室 地窓の高さを施工中に確認
写真4:和室 地窓の高さを施工中に確認